日別アーカイブ: 2010年6月21日

Twin Sector日記10 Module

「彼」、Kevinとの会話は終わった。
手に入れた物はOscarを停止させる事が出来ると言うModule。
OscarとKevin、どちらの言う事が事実なのか確かめねばならない。

「おめでとう、ナンバー・ナイン!敵は去ったようだ。」
エレベーターへ乗り込むとOscarの声が聞こえた。
「私は今この施設内の障害を把握出来る様になった。」
Kevinの言う事が正しければOscarは自分を処理しようとするだろう。
Oscarの言う事が正しければ、Kevinにまんまと騙された事になる。
「君は困難な任務をやり遂げてくれた。
そのまま進んで非常時用の通路を進んで欲しい。
その先にエレベーターが有るから君を元の場所へ送る事が出来る。」

通路を進むと処分場へ出た。
奥に隔壁が見える。ここを渡れば皆のいる場所へ戻れるのだろうか?
通路に足を踏み入れると突然後ろの隔壁が閉じた。
目の前にレーザーバリアが展開され、足元から炎が吹き出した。
「協力を有難う、ナンバー・ナイン。そしてさようなら。」

この場所は焼却施設だったようだ。
通路はどんどん隔壁に向かって収納されて行き、
レーザーバリアは目の前に迫ってくる。
Kevinの言う事が本当だったようだ。

炎の渦巻くゴミの山に落とされる直前に広間の隅の通路に飛び移った。
レーザーバリアが鼻先を掠める。
エレベーターの方を見ると広間の隅に端末が有った。
あれにModuleをセットすればOscarを停止させる事が出来る筈だ。
炎とレーザーをなんとかかわして端末に辿り着いた。

「目の前にエレベーターが有り、ここから脱出出来ると言うのに
君はそうしようとしない。一体私に何をしようと言うのかな?ナンバー・ナイン。」
Oscarの口調は全く変わっていない。
奥に有ると言うエレベーターも本当の事かどうか怪しいものだ。
kevinから貰ったmoduleを懐から取り出した。
「それをアップロードする事は大きな間違いだと思うよ、ナイン。」


一体この場所で何人の仲間がOscarに処分されたのだろう?
「Oscar!私の名前はナンバー・ナインじゃない。」

Moduleを端末に接続した。
広間が急に静かになった。Oscarの声は聞こえなくなった。
「やぁ、Ashley。」
そして新たに耳に飛込んできたのはKevinの声だった。

「kevin!?」
「Ashkey、君は成功したようだ。私はシステムへの復帰を完了した。」
Oscarに代わってkevinがこのシステムを掌握したようだ。
「Kevin、Oscarは私をここで焼き殺そうとしたわ。
多分、他の人達と同じように・・・」

「Ashley、聞いて欲しい。彼、Oscarは今停止状態にある。
およそ10時間程だ。彼を完全に排除する為には
その間にModuleをメインフレームに接続する必要が有る。」
「メインフレーム?」
「そう、Oscarを完全に止める為にはメインフレームを停止させる必要が有るんだ。
そしてメインフレームを停止させるには4つ端末にアクセスしなければならない。」

10時間でOscarは復活すると言う。
その前に何処にあるのかも判らないメインフレームとやらを
停止させなければならないらしい。
Oscarに誘導されてここまで来たのだけれど
今度はKevinに使われる事になってしまうようだ。

「これはOscarを排除する唯一の方法なんだ。
だが、私達は一緒に行動する事が出来る。
君が行くべき所に私も一緒に行こう。」
10時間、これがどの位の余裕なのかは判らないが
kevinと一緒にメインフレームを目指さなければいけない。