Twin Sector日記18 Final Battle

遂にメイン・フレームに辿り着いた。エレベーターの扉の奥に巨大なコンピューターが現れた。

「ナンバー・ナイン、まさか本当に君がここまで辿り着けるとは思いもし無かったよ。
君は一体何者なのだい?ふむ、出来ればそのままこの部屋を出て行ってくれると良いんだが。」
出て行けと言われてそのまま出て行く馬鹿もいないだろう。
メインフレームを停止させなければOscarは倒せないし、kevinも復活出来ない。
「ええ、それが良いかも知れないわね。」

エレベーターを飛び出し、メイン・フレームに走りよった。
室内を縦断する4本の支柱にコントロールパネルが取り付けられている。
これを全て止める事が出来れば・・・
「それは残念だ。そうそう、君は大分疲れているんじゃないか?
ナンバー・ナイン、君には休憩が必要だよ。」

切羽詰った感じの全くしないOscarの声が聞こえたかと思うと
天井のダクトからセキュリティトレーサーがワラワラと姿を現した。
逃げ場は当然無い。トレーサーを何とかしなければOscarの言う通り、
休憩するハメになる。永遠に。
「ええ、そうね、後でゆっくり休憩するわ!その時にはあなたはいないわ!」
突進してくるトレーサーを吹き飛ばし、コントロールパネルに取り付く。
Kevinの分身とも言えるモジュールがコントロールパネルに進入しハッキングをはじめる。
・・・・遅い!

トレーサーじゃ吹き飛ばしても吹き飛ばして襲い掛かって来る。
ハッキングの進行状況がパネルに映し出されるがまるで止まっているかのように
遅々として進まない。

背中からトレーサーの体当たりを食らって部屋の中央の床に転がり落ちた。
バチッと足元に火花が散る。
「そんな所で転んでどうしたんだい?ナンバー・ナイン。」

Oscarは余裕たっぷりだ。
加えてコチラは4個有るコントロールパネルの内の一つ目も攻略出来ていない。
さらに襲い掛かって来たトレーサーを吹き飛ばし再度コントロールパネルに取り付く。
大丈夫だ、kevinのハッキングは進行している。一つ目のパネルのロックが解除された。
「Oscar!あなたは本当は私が成功するかもしれないって恐れているのよ!
私は絶対にみんなを助ける!」

二つ目のパネルに取り付く、トレーサーの攻撃は激しさを増したが
泣き言は言っていられない。
パネルの画面を横目に延々とトレーサーを吹き飛ばす。
「君はまだ最初の挑戦に成功したに過ぎないよ。」
感情が消えてしまったようなOscarの声が部屋に響く。
ダクトからさらにトレーサーが姿を現した。

何度も吹き飛ばされながらその度にパネルに取り付き襲ってくるトレーサーを吹き飛ばした。
どの位そうしていただろうか?
気が付くとトレーサーの攻撃が止んでいた。
コントロールパネルは全てロック解除のブルーカラーに変わっていた。
あの後Oscarがなんと言っていたのか記憶が無い。
呆然と手のひらに握り締めたモジュールを見つめる。


本当にこれで勝ったんだろうか?これでKevinは戻ってくるんだろうか?
メイン・フレームのスロットにモジュールを恐る恐る差し込む。
何の反応も無い。
「Kevin・・・いるの?貴方は戻って来れたの?」

返事は無い。焼け焦げたトレーサーのバチバチと言う音だけが聞こえてくる。
不安がどんどん膨れ上がって来る。
KevinもOscarもいなくなり一人でここに残される。
その意味を考えると震えが止まらなくなってくる。
「やぁ、Ashley。私はここだよ。」
まるで狙っていたかのようにKevinの声が聞こえてきた。
余りの事に座り込みそうになる。
「Ashley、Oscarは消えたよ。このセクターは今、安全だ。」

Oscarとの長い戦いはやっと終わりを迎える事が出来たようだ。
長い戦いは遂に終わった。
メイン・フレームは静けさを取り戻した。
「Kevin。私達は本当に成し遂げたの?」
「あぁ、私達はやり遂げた。成し遂げたんだよ。
私は復旧を開始した。その後で皆を目覚めさせる事が出来ると思う。
これには2,3日掛かる筈だ。
君はそろそろ休まなければいけない。18時間程君は働きづめだ。」

・・・・Kevinの元へ辿り着くまでに10時間、
そしてこのメインフレーム迄やって来るのに8時間。
確かに働き過ぎかもしれない。
「ええ、そうね。でも・・・まだ何かが起こりそうな気がするの。」
「Ashley、もう心配しないでくれ。今は疲れを癒して欲しい。
何か有ったら1番に君に知らせよう。」
Sectorの一部屋に移動して仮眠を取る事になった。
Oscarの言った事が正しいのなら200年以上眠っていた筈だが
ベッドに潜り込むとあっさりと眠りに付けた。


「姉さん・・・私、なんだか怖いの。」

「ええ、私もよ。Alice。」
いきなり目が覚めた。これは・・・
冷凍睡眠に入る前の記憶?

「Ashley、どうしたんだい?呻き声が聞こえたのだが。」
「kevin。私思い出したの。私が、
私達がこのこのセクターに入った時、私は一人じゃ無かった。」

「あぁ、知っている。私が回復を終えた後に何者かがやって来た。
Oscarが全てを妨害していたんだ。」
・・・!Oscarが!?

「私はTwin Sector、もう一つの冷凍睡眠施設に接続した所だ。」
「もう一つのセクター・・・それは本当なの?Kevin!」
そこにAliceがいるのだろうか?
Oscar・・・彼が何もしなかったとはとても思えない。
「構造はここと同じ、記録では1万人を収容出来る規模だ。
データの中に君の姉妹、Alice・Kathryn・Simmsの名前が有る。」
・・・
「君の双子の妹なのだね。DNAで確認した。
しかし・・・彼女の状況は思っている以上に悪いようだ。
今現在、私は彼女が生きているのかどうかすら君に説明できない。」

Oscarの暴走を止められなかったセクターにAliceがいた。
ここと同じ状況なら・・・
「Kevin!Aliceはきっと生きているわ。ええ、そうに違いないわ!
説明しろと言われても説明出来ないけど・・・そう感じるの!」

暫しの沈黙の後、Kevinの声が響いた。
「そう、彼らは全員私達を必要としている。Oscarは長い時間を掛けて
もう一つのセクターを制御していたに違いない。」
Oscarは最後になんて言っていただろう?
あの滅茶苦茶な状態の中で彼はなんて言っていただろう?

「私はずっと何かを思い出しかけていた・・・」
どうすれば良いのだろう?Aliceを助け出す為に行動しなければいけないが
とっさに何も思いつかない。
「Ashely、まだモジュールは持っているかい?」

Kevinの声で我に返った。そう、もう一人じゃない。
「ええ、Kevin。ここに有るわ。私の行く先に一緒に行ってくれるって言った事、覚えてる?」

Kevinの笑い声が聞こえた。
「どうやったら私が忘れると思うんだい?」
もう付ける事も無いだろうと思っていたグローブを再び装着した。

「OK、準備は出来てる!」

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Twin Sector日記18 Final Battle」への3件のフィードバック

  1. ores

    完結おめです。なんか2でもでるような終わり方ですねえ…面白かったですけど。

    返信
  2. sims

    すいません、教えて欲しいのですが最後のハッキングのタイミングが判らなくて直ぐに死んでしまうんですここはどうやって突破するんでしょう?

    返信
  3. starjes205

    simsさん、こんばんは。ハッキングはコントロールパネルをクリックすると画面の下に進行状況が出るのでそれが完了する迄クリックし続けないといけなかった筈です。ハッキングはキャンセルされないので隙を見てアクセルを続ければ良いかと。

    返信

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