Twin Sector日記09 kevin


Ocarと共にトラップを掻い潜り、遂に「彼」の元に辿り着いた。
隔壁は閉じ、目の前に「彼」がいた。
「これは・・・一体何?」
目の前には巨大な管理頭脳が有った。
これが「彼」の正体なのだろうか?
「ここが私の居場所だ。どうか恐れないでくれ。私は君を傷つけ無い。」

「その声は・・・」
コールドスリープへ入る前の記憶がよみがえって来た。
「Ashley、君は61区画、9番で人工冬眠に入る予定だ。君に神の祝福と幸運を。」

間違いない、この声はWilliam将軍だ。はっきりと覚えている。
将軍がここにいるのなら直面している問題も解決出来る筈だ。
「将軍!私達と一緒に来て貰えませんか!?」

「残念ながら、説明するのは少し難しい。
ここが私の居場所だと言ったが、それは何かの例え等では無く、
単純にこの姿が私であると言う事なんだ。理解して貰えるだろうか?」
一体何の話なのかまるで判らない。
将軍はここにいない?これが自分自身?
将軍の姿は見えない。見ているのは目の前の巨大な管理頭脳だけ。
「なんて事なの・・・貴方がWilliam将軍だと言うの?!」
「そう、実際に将軍は私の中にいる大勢の中の一人だ。
君は私をKevinと呼ぶ事が出来る。」

ええと、一体どう言う事?
この巨大な人工冬眠施設、セクターの管理頭脳はOscarだった筈。
私の中?このkevinがもう一つの管理頭脳?
何か、何かを思い出しそうな気がする。
「君の名前は?」
「Ashley、Ashley・Simmsよ。よく判らないけど私は何かを覚えてる。
Kevin、貴方が敵じゃないって。何故かは判らない。でも、覚えている。
でも、貴方が敵で無いとしたら何故Oscarは私に嘘を?」

「彼が私を止める為に君を必要としたからだ。
彼にとって唯一不可能な事が私を停止させる事なんだ。」
「それは・・・一体どう言う事?」
「Ashley、Oscarは我々がAdvanced Sleeperと呼ぶ
人工冬眠プログラムのプロトタイプなんだ。
ウイルスと言った方が判り易いかもしれない。」

余りの事に返事のしようが無い。
本当に一体何がどうなってしまったと言うのだろうか?
「彼は長い長い年月を過ごした筈だ。
そして彼は生命維持装置への攻撃を開始した。」
「そんな・・・」
「彼が君たちの記憶に攻撃を始めた時にやっと私は彼の攻撃を止める事が出来た。」

「記憶に?」
「彼はかれにとって脅威になる全ての物を取り除いた。例えば君の記憶だ。」
Oscarによって人工冬眠から目覚めた時、
以前の事を殆ど覚えていなかった。
自分の記憶はOscarに消されてしまったと言うのだろうか?
ふいに人工冬眠に入る直前の記憶が蘇った。
「Ashley、貴方の順番よ。私は待ってるから。それから・・・」
何かを思い出しかけたような気がしたがそれ以上を思い出す事は出来なかった。
あれは一体誰の声だったのか。
「Kevin、私は殆ど何も覚えていないわ。」
「Ashley、私はそうは思わない。君には記憶がちゃんと有る。
他の訪問者達は自分が誰なのかすら知らなかった。」

「他の訪問者?どう言うこと事!?」
「Oscarは私を停止させる為に何百人ものこの施設の住人を送り込んで来たんだ。」
「そんな・・・」
「正確に言えば1,901名だ。」
「でも、でも私は・・・それに貴方はまだ生きている。」

「Oscarは私が予備システムを持っている事を知らない。
私は停止した振りをして来た。
私が活動を再開するとOscarは失敗した事を理解する。
哀れな犠牲者を殺し、そして次の訪問者を送り出す。」
Kevinの話はまるで現実味が無い。
このセクターを停止させて一体Oscarは何をしようとしているのだろう?
哀れな犠牲者?
「Kevin、これは一体どの位続いている事なの?」
「5年と2ヶ月、14日になる。余りにも長い。」

「5年・・・」
「最悪な事はOscarが施設の全ての記録を削除したと言う事だ。」
「記録を!?kevin、貴方は私達がどの位眠りに付いていたの判らないと言う事なの?
もしかしたら100年・・・いいえ、誰もその事を知る事が出来ないと言うの?」
「私の記録は今現在5年分しかない。
私が知りえた事はこのセクターの居住者達が減り続けていると言う事だけだ。」
「なんと言う・・・なんと言う事なの・・・私はどうすれば・・・」
恐ろしい事実が次々と明かされていく。
何故、一体どうして?
「私は状況が最悪に近い事を理解している。
しかしOscarは君の記憶を消す事が出来なかった。
それが偶然かどうかは判らないが君は今までの訪問者とは
比べ物にならない程の多くの事を覚えている。
そして私達はそれを使って戦う事が出来る。」

1,000人もの人達がOscarの犠牲に?
5年もの間?
「Ashley、勿論戦う事が簡単だと言ってる訳ではない。
だが、あのウイルスが居住者達を殺していく間、
私はそれを見ている事しか出来なかった。
私達は戦うチャンスを手にしたんだ。」
「戦う?」

「そこのモジュールを手にとって欲しい。
そのモジュールこそがOscarが手に入れようとした物だ。
それをどこの端末でもいいから接続して欲しい。
接続さえ出来れば私がシステム内のウイルスを滅ぼす事が出来る。」

壁から突き出している小さなプラグを引き抜いた。
これでOscarを滅ぼす事が出来ると?
「私は一旦予備システムへ退避する。
少しの間はまたOscarを騙す事が出来るだろう。
君は彼の元へ戻る。十分な時間がある事を祈るよ。」
このKevinを倒す為にさまざまなトラップを潜り抜けてきた筈なのに
今度はOscarを倒す事になる。
メインジェネレーターの停止、排水施設の故障、
火災にトレーサー、これが全てOscarの仕業だと言うのだろうか?
このKevinこそがこのセクターを滅ぼそうとしている可能性は?
結論を出すには余りに判断する材料が少なすぎる。
「そうね、今は一旦別れましょう。」
驚く程自然に声は出た。kevinが信用出来るか判らない。
しかしOscarを信用出来るとも限らない。
この手の中のモジュールがKevinの言う通りの物なのかさえ判らない。
「Ashley、幸運を祈るよ。それに・・・」

「ええ、kevin。祝福して。私はその事だけは覚えている。」
Oscarの元へ戻らなければ。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中